2012年度 研究実験ムービー

赤外線カメラと三次元測域センサを搭載した移動ロボットによる要救護者の発見

尾形 一気

パトロールロボットが医療援助を必要とする人を検出することは重要である。医療援助が必要かどうかを判断するには、ロボットはその人のバイタルサインを認識する必要がある。 そこで、サーモグラフィと三次元測域センサの点群データを用いて倒れた人物を検出する方法と、三次元測域センサを用いて倒れた人物の呼吸測域を検出する方法を提案する。 倒れた人物の検出では、体温に基づいて人物の三次元点群が抽出され、体の位置および向きが人物の三次元点群から推定される。また、胴体の断面形状の測域センサデータのパワースペクトルを計算することによって呼吸しているか否かを検出する。 倒れた人の検出と呼吸検出のプロセス全体を実現するために、移動ロボットの動作計画を実装した。ロボットは倒れた人物を検出して体の位置に移動し、人の呼吸を検出する。

指定経路上を走行するロボットのための移動障害物回避法

姚 麗珊

分散システムによる複数のロボット環境では、ロボット同士の衝突を防ぐため、障害物を回避しながらロボットが移動する必要がある。すでに、障害物を回避する多くの方法が開発されているが、それらのほとんどは最短距離で目的地に到達することに焦点を当てている。 現実には、ドアの入口や下降階段等から構成される複雑な室内環境において、ロボットが移動可能な領域を定義する必要がある。衝突の判定が困難な領域や実際には足場のない領域にロボットが移動することは望ましくない。そこで、手動でサブゴールと経路の境界を設定することにより、指示された経路に近い経路をたどる方法を提案する。 局所的な経路計画は坪内らの方法に基づいており、ロボット前方の経路上の衝突のみ回避し、等速で動くロボットに対しては決められた速度範囲内で加速することで回避する。これにより、指示された経路に近い経路で障害物を回避することができる。ロボットが前方だけでなく後や横の障害物も検出できるようにするため、二つのレーザレンジセンサを用いた障害物検出方法を提案する。